シャラード分類の覚え方 現場で分類(数字)は意識しません。まずは筋を覚えよう
シャラード分類、覚えにくいですよね
Sharrard(シャラード、シェラード)分類
これはたしかに覚えにくいかもしれません。
麻痺レベルが連続した数字になってないし、状態も脊髄レベルからすぐには想起しにくい。
こんなに覚えにくいものを現場で使っているのかというと、実際はカルテに記載するときだけですね。
対象者が目の前にいるイメージで
カルテに「Ⅱ群」と書いているのを見て、それだけで装具を選択する療法士はいません。
実際は…
”四頭筋が弱い、膝伸展ができない→じゃあ、長下肢装具と杖ですね”
現場ではこの流れになるはずです。
Ⅰ群とかⅡ群といった数字による分類は、実用目線ではほとんど意味がありません
まずは障がいされる代表的な筋を覚えるところから始めるのがいいと思います
筋は髄節レベル順に覚えよう
デルマトームは左上図のような流れで髄節順に並んでいます。
筋もこの流れで覚えましょう。右上図のように、下肢を横から見て、流れに沿っていけば覚えられるはずです。
1.下肢筋全て運動なし
2.腸腰筋
3.四頭筋
4.前脛骨筋
5.下腿三頭筋とハム
6.全て問題なし
基本的な筋ばかりですよね。
これで6個、6群です。
歩行障害への対応の覚え方は、覚えるというよりも「前脛骨筋が弱ければ、下垂足になるので短下肢装具」と、弱い筋に必要な対応をするだけです。
これを表にしてみます。
これも基本的な対応ばかりですよね。
筋を覚えたら、髄節と分類も覚えます。
髄節レベルは筋と支配神経からある程度想起できると思いますし、脊髄損傷でも使う数字なので覚えられると思います(国家試験は選択問題なので、この数字は多少ずれても正答を選べると思います)。
分類は上から順にⅠ、Ⅱ、Ⅲ・・・と数字を並べるだけ。
結局、筋さえ髄節順に覚えてしまえばどうにかなる、ということがわかると思います。
下肢のデルマトームの記事もぜひ参考にしてみてください。
デルマトームの覚え方(下肢)。 神経の走行を意識して。ついでに筋も覚えよう